暑さもなくなり、冬になると寒さのおかげで花保ちがよく、切り花を飾るにはいい季節になります。
お花屋さんには季節関係なく同じ花が一年中並んでますが、せっかくだから冬の花を飾ってみたいと思う人もいると思います。意外に思うかもしれませんがお花屋さんには冬には春の花が並んでくる季節でもあります。切り花は季節が少し早くやってくるので寒い冬でも少し暖かい雰囲気がする春の花を飾るのもいいと思います。
お花屋さんで実際に買える冬に咲く花や冬の季節に合う切り花など実際によく売られている花を紹介したいと思います。
冬に合う花色は?
冬にはクリスマスやお正月などといったイベントもありますね。それらに合わせて花を飾る人も多いと思います。花を飾る時に季節やイベントに合わせた花色を飾るとその雰囲気がでますし、花色を冬のイメージにすると季節感が出ます。
ウィンターカラー
冬を連想するようなカラーで寒色系の色や青みがかった色やモノトーンなどが冬のイメージに合うと思います。しかし、それらの花色は少ないこともありますし、少し寂しいのでプラスして暖色系やビビットな色を差し色で飾るといいかもしれませんね。
クリスマスカラー
クリスマスというと特徴的な「赤」「緑」「白」「金」のクリスマスカラーがありますね。それぞれには意味があります。
- 赤 神の愛 キリストの血
- 緑 永遠の命 神の永遠の愛
- 白 純潔 純粋な心
- 金 高貴 力 希望
これらの色を花色の切り花や資材などで使うとクリスマスのイメージになります。
お正月の色
お正月の色といえば喜びを意味する「紅」、始まりを意味する「白」、「金」にあとは植物の色で「緑」が入ることが多いですね。これらの色を入れればお正月の雰囲気が出せます。
冬に咲く切り花
冬の時期に咲く花でお花屋さんによく売られている切り花を紹介します。
クリスマスローズ
その名の通り冬から春にかけて花が咲くクリスマスローズです。
切り花でも人気のある花で花丈は短めで花保ちも、けいしていい花ではないですがアンティーク調の花色と特徴的な花の形は他の花ではない雰囲気を持っています。
切り花ではまだメジャーな花ではないのと花保ちを考えるとおいているお花屋さんは少ないですがちゃんと流通しているのでお花屋さんに前もって注文しておけば仕入れてくれると思います。
学 名 Helleborus 分 類 キンポウゲ科 ヘレボルス属 原産地 ヨーロッパ 地中海沿岸 別 […]…
スイセン
日本の花のイメージが強いですが水仙の仲間はヨーロッパから地中海沿岸、中国、日本と広く分布していてます。香りがよく、その香りや花の形、すっとした立ち姿が好きな人も多い花でいろんな方から愛されている花です。
冬から春先にかけて咲く花で花保ちもよく水上がりもいい花ですが、水仙を飾る際に根元にある葉と花茎を包み込む白い筒状の鞘葉(しょうよう)を切ってしまうと葉と花茎がバラバラになってしまうので短く切りすぎないように注意が必要です。
水仙は他の花と無理に合わせないで単品で飾る方がシンプルで綺麗にまとまりやすいと思います。
パンジー
パンジーと聞くと花壇苗のイメージが強いと思いますが切り花としても流通しています。可愛らいい花で発色のいい花色は冬のイメージより春のイメージがありますが開花時期は冬から春先に開花し冬の厳しい寒さを越していきます。
パンジーの名前の由来は物思うというフランス語の「パンセ」からきたと言われており、ややうつむきに咲かす花が物思いにふける人を想像させることからと言われています。
切り花用のパンジーは園芸用より花丈が長くフラワー アレンジしやすいようになっています。
フランネルフラワー
オーストラリア原産のワイルドフラワーでも有名なフランネンルフラワーは春と秋から冬に咲く花で切り花として流通するのは秋から冬に出回ります。
花だけではなく、葉や茎にもフェルト地のように細かい毛に覆われている個性的な花です。花色は冬のイメージがあり、少し寒い感じありますが細かい毛に覆われているのでどこが温かみがある花です。
学 名 Actinotus helianthi 分 類 セリ科 アクチノータス属 原産地 オーストラ […]…
シンビジウム
ランの仲間で鉢物は冬の贈り物といて定番な花なので鉢物のイメージが強い花ですが切り花といてもて流通しています。ランというと暑い季節のイメージがありますがシンビジウムは冬から春先にかけて開花します。
切り花でのシンビジウムは大きものから少し小さな花のものまで出回っています。花色は豊富にあり、ランの仲間なので花保ちもよく丈夫なので長い間、飾っておくことができます。
ただし、流通しているのですが常にお花屋さんにおいてあることは少ないかもしれませんので欲しい場合は予約して仕入れてもらった方がいいかもしれません。
一年中あるけど冬にも合う切り花
定番でお花屋さんに売られている切り花だけど花色が豊富だったり、冬のイメージに合う切り花を紹介します。
バラ
花の中で最も有名ではないかと思う花がバラです。バラがないお花屋さんはほとんどないと思います。
周年通して流通されている花で、他の花と比べても種類がトップクラスに多いです。どの季節のイメージにも合うバラがありますので冬のイメージにも合わすことができます。
クリスマス時期になると赤いバラが人気急上昇になり、価格が高くなりますのでどうしても赤いバラでない場合は他の色にした方がいいかもしれません。
ダリア
ダリアはここ最近で人気が高まっている切り花です。花保ちはけしていい花ではないですが寒くなってきた冬には暑い季節のような花保ちの悪さは和らぎます。
花色や咲き方が豊富にあるので周年通して流通している花ですが冬のイメージにあうダリアもたくさんあります。
スカビオサ
草花系の花の中で人気があるのがスカビオサです。細い茎に対して大きな花が咲き、すっとした茎のラインは綺麗です。
他の花と一緒に飾ってもいいですし、一輪挿しにもよく合う切り花です。
スカビオサは種類が多く、咲き方もさまざまあり、冬のイメージにも合う周年通して出回っている切り花です。
カスミソウ
いつになっても人気があるかすみ草は白い小花が可愛らしく、雪のような雰囲気があります。
かすみ草はけして主役になるような存在感がある花ではないので飾る際には他の花と合わせて飾るかグルーピングといって数本をまとめて存在感を高めて飾るといいと思います。
また、染めてあるかすみ草もあり、白以外の花色も楽しむことができます。
春の花だけど冬に売ってる切り花
春の花は冬にはお花屋さんに出回っている切り花が多くあります。そんな春の花なのに冬には買える切り花を紹介します。真冬に飾るというよりはお正月を過ぎて寒さが残る新春におすすめです。
スイートピー
春の花の定番のスートピーは冬にも流通し始めます。ただし、品種よっては出始めはあまり安定した花保ちではないので出始めてから少し経ってからの方が花保ちはいいかもしれません。
柑橘系で甘い香りがするスイートピーは毎年変わらず人気のある切り花で、可愛らしい淡い色合いからシックな大人っぽいスイートピーまで花色は豊富です。
ちなみに松田聖子の「赤いスイートピー」はこの曲が出た時には現存しない花でしたが、その後品種改良が進んで今では普通に流通しています。
アネモネ
花弁が暗くなると閉じて、明るくなると開く春の花に多い切り花なのに動きがあって生命力を感じることができるアネモネも切り花の中では人気が高い花です。
花の形が個性的で大きな花が咲いて存在感があるのもこの花の魅力の一つだと思います。シックな色合いから春らしい色合いの花色があり、冬から流通しはじめます。
フリージア
フリージアの香りが好きな人は多いと思います。この花は何と言っても香りがよく蕾がちゃんと咲くことが魅力的なところです。
花姿も特徴的で茎のラインも綺麗なのでフラワーアレンジメントにアクセントをつけるにも使いやすい花材です。春っぽい色合いが多いですがホワイト系のフリージアは冬のイメージにも合うと思います。
チューリップ
春の花の定番中の定番といってもいいぐらい春の花として認知度が高いのがチューリップです。
球根から育てたりしたことある人も多いと思いますが。可愛らしい形と豊富な花色が切り花でもあり、プレゼントやご自宅用にと人気があります。
そんなチューリップも冬から流通しはじめ、春にはなくなってしまう切り花です。
チューリップを飾ったことある方はびっくりしたことあるかもしれませんが、チューリップは春の切り花の中でも圧倒的に動きます。茎は飾っていると自由奔放に動き、暖かくなると花は開ききって別の花ではないかと思うほどです。
リューココリーネ
リューココリーネはあまり馴染みのない切り花かもしれません。
派手さはなく、可憐なイメージがある花です。細い綺麗なラインの茎から枝分かれして数輪の花を咲かすリューココリーネはあまいチョコレートのような香りがします。
花色はパープル系とホワイト系と少ないですが密かに人気がある切り花です。
学 名 Leucocoryne ixioides 分 類 ユリ科 レウココリネ属 原産地 南アメリカ […]…
ライラック
淡い紫色をライラック色のライラックはこの花の紫丁香花(むらさきはしどい)ことを言い、知っている人も多いと思います。
春に香りのいい花が咲く花木として有名ですが、切り花だと冬から春に流通していいます。
小さな小花が密集してぶどうなような雰囲気が可愛らしく毎年、人気がある切り花でフラワーデザインの花材としても使われることが多いです。
他の花とも合わせやすく、シンプルにライラックだけを飾るのもよし、他の花と合わせるのもよしと意外に万能に使えるのもこの花の特徴です。
ヒアシンス
水耕栽培でも人気があるヒアシンスは冬から春にお花屋さんに並びます。香りがよく可愛らしい花がたくさん咲くので毎年人気がある花です。
実際は切り花のヒアシンスより、球根付きのヒアシンスの方が丈夫なので球根から育てて花が咲ききってきたら切り花にして飾る方が長い間楽しむことができます。
切り花のヒアシンスは明るいところに飾っておくと品種にもよりますが比較的蕾まで咲いてきます。
フラワーデザインで使う際には茎がしっかりとしとものを選ぶと使いやすいです。
ラナンキュラス
ラナンキュラスは花色も豊富で薄く発色のいい花弁がたくさんあり可愛らしい花から少しグロテスクな変わった花のラナンキュラスまでさまざまなものが切り花で出回っています。
人気がある花で冬から春にかけて多くのお花屋さんで見かけることがあると思います。
花色も花の形とどちらも豊富にあるので冬のイメージにあうラナンキュラスもあり、可愛らしく発色のいい春にあうラナンキュラスもありますのでその季節に合わせて飾るといいと思います。
さいごに
冬から切り花が多くの種類が流通し始めます。少し驚いたかと思いますが真冬に春を代表するチューリップやスイートピーなどがお花屋さんに売られています。
寒さのおかげで冬の切り花が花保ちがよくなります。切り花にとってはいい季節が冬です。少し寒い季節を温かみのある花を飾ってみると気分だけはほっこりするかなと思います。
切り花は本来の季節より早く流通しはじめます。その季節になったらないなんてこともありますので切り花は季節を少し早めに楽しむのがいいのかもしれません。暖かい春を楽しみ待つ間に春の切り花を飾ると気持ちだけでも春気分を味わえそうですね。