フラワーデザインで作品を作るときにどんなことに大事にしてしますか?
人それぞれ大事にしていることってのはあると思います。少しデザインで行き詰まってたり、いいアイディアが浮かばなかったり、そもそもこれ綺麗にできてるの?なんて疑問に感じ始めてる人もいるかもしれません。
私は、フラワーアレンジメントやブーケなどの作品を考えるときいろんなことを考えてしまって、悩みに悩みまくる方で悩みまくってるときに自分自身の中で表現方法の一つとして、花材やデザインのバロメーターとして「植物感」というのを大事にしています。
「植物感」という言葉はフラワーデザインではないかもしれません。私の中で作った造語かもしれませんが、この「植物感」はとても大事なので皆さんのフラワーデザインの上達に参考になれば幸いです。
植物感って?
そもそも植物感って?なによっていうことで説明していきたいと思います。
フラワーデザインで作品を作る際やご自宅に花を飾る際にどんな花を選びますか?季節の花だったり、好きな花だったり、香りがいい花などと人それそれあると思います。花は同じ品種の花でも色が違ったり、咲き方が違えば見え方も違ってきます。
一つ一つの花の存在感
花には一つ一つに個性があります。そして、その花がもつ存在感があります。植物感の一つにはその植物の存在感の強さがあります。
例えば、ワイルドフラワーやラン系統の花はその個性的な形で存在感がある花材でこういった花は植物感が強いと表現します。
逆にかすみ草やレースフラワーなどは空気感がある植物ややさしい雰囲気の花は植物感が弱いとなります。
また、花の色合いが濃いのは植物感が強い、薄いのは植物感が弱いとなって、大きいと植物感が強い、小さいと植物感が弱いといった感じになります。
花の存在感は形、色合い、大きさとこのあたりで決まってくると思います。これらのバロメーターが高いと植物感が強いくなるので、植物感の一つとして、「花の存在感=植物感」となります。
しかし、花の存在感のバロメーターって誰が決めるの?人によって違うんじゃないのと思われるとおもいます。それでいいと思います。
一人一人が思うその花の存在感がその人の個性になり、作品に影響して、一つのスタイルとなると思うので花の存在感は自分自身で勝手に決めちゃいましょう。
花材の組み合わせ
花材の組み合わせって難しくて、組み合わせでデザインの半分ぐらいは決まってしまうんではないかと思うぐらい大事なことだったりします。
花材の選ぶ際にも植物感をバロメーターにすると分かりやすく、まとまりやすくなります。
植物感の一つの要素として「花の存在感=植物感」となるとその花材の組み合わせでも植物感を強くしたり、弱くしたりできます。
もうなんとなくわかると思いますが花の存在感が強い花材をたくさん組み合わせると植物感は強くなります。
ここでやはり注目なのは花の組み合わせで、植物感が強い花材を使っても植物感が弱い花材を組み合わせることでその強さを弱めることもできます。
逆に少し弱いなって思ったら植物感の強い花材を入れることで強めることができ、「植物感の調整」ができるのです。
テクニックで見せる
グルーピングっていうテクニックを使うと植物感を強くすることができます。フラワーデザインでいうグルーピングは「まとめる」という意味で使うことが多くて、よく間違われているのは同じ花材をまとめて配置することのことをグルーピングと思われているかもしれませんがそれだけではありません。
グルーピングには3つあって、先ほどの「花材をまとめて配置」することと他に「花色をまとめて配置」、「質感をまとめて配置する」の3つです。
花材ををまとめて配置
同じ花材を数本〜数十本とまとめて配置することでその花の存在感を強くします。
本数が多くなるほど植物感は強くなっていきます。植物感が弱い花材でも量を増やすことで強めることができます。
花色をまとめて配置
花色をまとめるというと「花材をまとめて配置」とすこしかぶるところもあるんですが違いは同じ花材じゃなくてもいいというところです。
あくまでもレッド系の花、オレンジ系の花といった感じで花色を合わせてまとめると植物感は強くなります。
質感をまとめて配置する
質感(テクスチャー)まで考えて作品を作る人は、かなりの強者かもしれません。
質感とはマットな感じやカサカサしてる、光沢がある、モフモフしてるとか、ドゲトゲしてるなどといったその花材が持ってる性質のことで、これらをまとめると植物感が強くなります。
植物感の違いで何が変わるの?
フラワーデザインでの作品の印象はこの植物感の強さといってもいいぐらい変わってきます。
植物感が強いデザイン
植物感が強いデザインは何と言ってもインパクトがあります。
最近のフラワーデザインは植物感が強い傾向で、個性的な花材と花色の濃かったり発色のいい花材を組み合わせてグルーピングしているデザインが人気です。
都会の様に目に入ってくる情報が多く、インパクトがあるので細かいテクニックは必要ないので、どちらかというと花一輪一輪といよりは全体の雰囲気で見せるデザインが多く、花材の組み合わせに重要になってきます。
植物感が弱いデザイン
植物感が弱いデザインは落ち着きのあるデザインになることが多いです。
空気感があり、田舎の様な安心感や落ち着きがあってぼーっと見ていたいような雰囲気なので花の茎のラインだったり枝ぶりの見極め方や花の向きといったフラワーデザインでの基本的なことをしっかり見せていかないとごちゃごちゃしたデザインになってしまいます。
日本で言う「いけばな」のように鑑賞するデザインが植物感の弱いデザインの特徴です。
さいごに
フラワーデザインでどんな作品を作るかっていう考え方は人それぞれだと思います。参考までに私が重要にしている「植物感」とうバロメーターを紹介させていただきました。
誰にでも当てはまることではないかもしれませんが「植物感」というバロメーターを持つことで作品を考えるのも、花材選びも簡単になりましたし、デザインの大体のイメージもしやすくなりました。
もし、デザインが浮かばないかったり、フラワーアレンジメントやブーケがうまくならないと悩んでいる方は「植物感」に注目してみてください。飛躍的にフラワーデザインが上達すると思います。