フラワーデザインで使う葉っぱのことをグリーンと言います。このグリーンはフラワーデザインにおいて重要な花材でグリーンを制したらフラワーデザインを制すと言っても過言ではないかもしれません。縁の下の力持ち的なそんなグリーンを紹介したいと思います。
なんでグリーン?
葉っぱのことをいけばなだと葉ものと言われたりしますが、フラワーデザインではグリーンと呼びます。さて、なんでグリーンと呼ぶのかっていうと葉っぱが緑色だからですね。なんともそもまんまでしたね。このグリーンは植物とは切っても切れない色です。葉の色はもちろん茎の色も緑色しています。フラワーデザインにおいてグリーンの使い方はこういったことからも重要になってきます。
グリーンの役割
グリーンに重要な役割があり、フラワーアレンジメントやブーケの作品を作る際になくてはならないのがグリーンです。
雰囲気づくり
グリーンは全体の雰囲気を変えてしまうほどのフラワーデザインにおいて重要な花材です。春には春らしい草花系のグリーンをつかったり、夏には観葉植物系のグリーンを使うことで夏らしくなり、秋には紅葉したグリーンを使うことで秋の雰囲気がでます。冬にはシルバー系のグリーンや常緑針葉樹を使うと冬らしくなります。
アウトラインの形成
グリーンを使うことでフラワーアレンジメントやブーケの形を作る上で重要なアウトラインを形成することが出来ます。グリーンの形はたくさんがありますのでそれらの特性をいかしながらアウトラインを作っていきます。
ファンデーションワーク
ファンデーションワークとはフラワーデザイン用語の一つでフラワーアレンジメントを作る際にフローラルフォームを隠すことのこと言います。ある程度は花やアウトラインを形成するグリーンで隠れしまいますがそれでも隠れない部分を隠すためにグリーンを使います。
クッション
クッションはブーケを作る際に使われます。花だけでブーケを作ってしまうと花同士がぶつかり合って空間がないブーケができてしまいます。見た目も悪くなりますしぶつかり合っている花の形が変形してしまいますので花と花との間にクッションのようにグリーンを入れることによって、それらのことを防ぎます。
グリーンの見てみよう
グリーンはたくさんの種類があります。たくさんの中から作品のデザインにあったグリーンを使ったり作品全体の雰囲気を決める重要な役割もあります。
グリーンだけど色に注目
グリーンだからといって緑色とは限りません。まずは緑色といっても濃淡でライム色のような薄い緑色から黒にちかいぐらいの緑色のグリーンもあります。またレッド系のグリーンやイエロー系のグリーンもありますので作品の雰囲気に合わせて選ばないといけません。またグリーンを一種類だけ使うなら問題ないのですが複数の種類のグリーンを使う際には色のトーンを合わせておくと全体の雰囲気がまとまりやすいです。
形にも注目
グリーンにはたくさんの種類がありますので形もたくさんあります。それらの形をうまく配置したり、アウトラインの形成やファンデーションワークなどに適したところに使っていきます。また個性的な形をしたグリーンは花より目立つこともあります。
グリーンの種類
フラワーデザインでよく使われるグリーンを紹介したいと思います。
観葉植物系
観葉植物系のグリーンはグリーンの中でも種類が多いです。比較的、もちもよくボリュームがあるものから個性的な形をしたグリーンが多いです。
- モンステラ
- ドラセナ
- クロトン
- アレカヤシ
- クッカバラ
- ゴットセフィアナ
- コンシンネ など
つる系
つる系植物のグリーンは細かく使ったり、つるの特性をいかして垂らしたりと使いやすい花材です。
- アイビー
- リキュウソウ
- スマイラックス
- コロニラ
- グリーンネックレス
- ワイヤープランツ
- トケイソウ など
ハーブ系
ハーブというと苗物のイメージが強いですが切葉でもたくさんの種類のハーブ系グリーンが売られています。香りがいいものが多いのが特徴的です。
- ミント
- ゼラニウム
- ローズマリー
- バロータ
- オレガノ
- ラムズイヤー
- ペパーミント など
シダ系
シダ系グリーンは丈夫で比較的手に入りやすグリーンです。和風の雰囲気にもよく合います。
- レザーファン
- タマシダ
- シースター
- タバリアファン
- アンブレラファン
- コーラルファン など
その他
その他、よく使われるグリーンです。
- レモンリーフ
- ハラン
- ルスカス
- アスパラガススプレンゲリー
- ミリオグラタス
- ピットスポラム
- ギボシ
- ミススカンサス
- スチールグラス
- ニュウサイラン
- ナルコラン
- キキョウラン
- フトイ
- トクサ
- ゲーラックス
- ポリシャス など
さいごに
グリーンといってもたくさんの種類があり、使い方次第ではフラワーデザイン自体を大きく変化させることが出来ます。花に目がいきがちですが花に目がいくようにするのもグリーンの役目だったりもします。フラワーアレンジメントやブーケでなんとなくまとまりがでないなって人はグリーンを見直してみるときっと綺麗にまとまると思います。また、グリーンがごちゃごちゃしていると作品自体もごちゃごちゃした感じになってしまします。葉の向きを揃えたり、色のトーンを揃えたりすることが重要です。